立体軌道 混成軌道のまとめ

spdf軌道

全ての原子の電子軌道は、spdf…の軌道で構成されている。それらの軌道はspdf…で形と数、そして123…でK,L,M,N,…殻となっていて、それぞれが別のエネルギーを持つ。この中に電子を入れて、軌道を満たす。

軌道は低いエネルギーから入る構成原理、2個入る時は逆並行になるパウリの定理、並行スピン(軌道に1つのみ)が多い方がエネルギーが低いフント則の3つの法則・原理がある。

sでは1種類、pでは3種類、dでは5種類…と2n-1種類(n=1,2,3,…)で数が増えていく。そして、同じ殻の同じ種類の軌道はどれも同じエネルギーである。3pなら、M殻のp軌道が3つある。

混成軌道

昇位

結合の際は、殆どsとp軌道で行われる。その際、考えられるものとして最大4つの方向に結合が出来る。このことから、s p p p の4つがそれぞれ電子を1つ持って共有結合をすると考えられる。

しかしs軌道とp軌道ではエネルギー差がある。そこで、結合で使うs pは同じエネルギー値になるように変化する。これを昇位と呼ぶ。この時結合方向に軌道が偏り、結合する軌道で電子のない部分は殆ど小さくなる。

逆に言えば、結合に関係のない軌道は形は保ち続ける。昇位では、s軌道が最優先。

振幅

実際に結合すると、電子の持つ波動が関係してくる。同じ位相で共有する結合性分子軌道、そして異なる位相で共有する反結合性分子軌道の2つがある。勿論、どちらがエネルギーが低いかというと同じ位相の方がエネルギー差がないのですぐに結合が決まる。

このことを踏まえれば、電子は基本結合性MOに流れ、余っていてまだいけるなら反結合性MOに流れる。そして、その結果結合前とエネルギー的に低いなら結合。同じ・高いなら結合は出来ないとわかる。

混成軌道

これらを踏まえて、混成軌道を考える。1つの手に1つの原子が付けばs軌道の結合。2つの手に2つの原子が付けばsp軌道の結合…となる。そして、この時軌道同士が互いの原子の直線上に結合し、その形状が円状に対称(対称軸は互いの原子の直線上)になる結合をσ結合と呼ぶ。

二重結合・三重結合では、直線状の軌道以外も結合に関与しなければならない。この時関与する直線上以外の軌道は、正負の軌道どちらとも関わるため、正同士、負同士で結合する。二重結合では2個、3重結合では4個繋がる。直線上以外の軌道同士が結合することをπ結合という。σ結合のよりかは弱い力で結合する。π結合で使われる軌道は昇位しない。

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